BABYMETAL OZZFESTJAPAN15 ライブ レポート

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(a fake) BABYMETAIZE

今回は、OZZFEST JAPAN 2015 のライブレポートです。
それでは、どうぞ。

 

TERI-METAL

 

1.

結論から言うと、BABYMETALはまたもや過去を上回る最高のショーを披露した。
観客もマジで夢中になって一緒に歌って踊って、至るところで激しくモッシュし続けていた。
Ozzyのライブの一体感には引けを取った(それでもほんの少し)かもしれないけど、
すさまじい熱気や狂気の沙汰のような熱量は今日イチだったと認めざるを得ない。
そのことについては順を追って話そう。
まずは会場についたところからだね。

 

 

 

その日は午前10時頃に会場に着くように準備をしていたんだ。
OzzyをオマージュしたTシャツを購入する目的というより、
ロッカーを早めに確保したいという気持ちのほうが強かったね。
内心ではグッズも欲しいなと思っていたけど、どれだけ在庫があるか分からないから、
2時間も遅れている状況では、半ばそれは諦めていたと言わなければならない。
だけど結局は並ぶことなくグッズを手に入れることができたし、
ロッカーも余っている状態だったから、
予定どおりにうまくいってストレスを抱えることなくすんなりと入場することができたよ。
ただ、物販開始時の8時にはそれなりの行列ができていて、
買うまでには1時間ほどを費やさなければならなかったらしい。
しかもそれはBABYMETALの物販ブースだけで見られた光景だったんだ。
そのことからも、日に日にファンベースが大きくなっていっているという事実は否定できないね。
KITSUNE UP!

 

 

 

OAのSALTY DOGはすでに終わっていたから、僕は少し逡巡したのち、
真っ先にやらなければならないことを思い出して歩き出したよ。
今朝はちょっとバタバタしていて朝食を摂ってなかったんだ。
僕がどこに向かったのかはもう分かるよね?
今日一日もつエネルギーを蓄えるため、僕は高カロリー品を摂る必要があった。
だから僕はタイ料理のブースに行ってパクチーから揚げを買った。
軽めの食事だったけど、僕の体内がエネルギーで満たされるには十分だったね。
CALORY UP!

 

 

 

だけどまだ昼前の時間帯だったから、どのブースも客はまばらな状態だった。
スタッフもみんな暇そうにしていたよ。
仮に彼らがガソリンスタンドの定員だったら「おい、油を売ってんじゃねえ!」って
僕は叫んでいたかもしれないね。
「なんだって? こちとら油を売るのが商売なんだよ!」
そしてそんな答えが返ってきたら最高さ。僕は笑い転げてしまうだろう。
もっとも、振った後いつもきょとん顔でいる日本人にジョークが通じればの話だけどね:)

 

腹ごしらえをした後は、ANIMETAL、HER NAME IN BLOODと立て続けに前の方で観たよ。
ただ次のOLDCODEXは少し後ろに下がって観る必要があったんだ。
ガチムチのHER NAME IN BLOODのヴォーカルの煽りに乗せられてヘドバンをしすぎたせいだね。
僕は少しばかり首の状態の回復に努めなければならなかったんだ。

 

その後もメタルショーは続いたよ。
Fear,and Loathing Las Vegas ではジャンプしまくったさ。彼らのアゲアゲの音楽はいいね。
A DAY To Rememberも良かったよ。ヘビィだけどキャッチ-で聴きやすかった。
9mm Parabellum Bulletのイカれたビートも最高だったよ。
Black Label Societyは触れるまでもなく、Zakk Wyldeのギターが超越してた。
最後に自分の汗を拭いたタオルを観客席に向かって投げ入れるという、
まさに男臭い演出で締めたんだけど、僕はあのタオルを欲しいとは思わなかったよ:(

 

HUMAN CHAIRSが始まる頃には、周りはキツネアーミーたちで溢れ返っていたよ。
立っているだけで熱気で汗が滲み出てくるくらい、人々の間に十分なスペースはなかったね。
そんなギュウギュウ詰めの状態の中、HUMAN CHAIRS、日本語だと人間椅子って書くのかな、
とにかく彼らのライブは始まったんだ。
彼らのライブは驚きの連続で、重厚なリフには頭をガンガンに振ることで応える必要があった。
結成してから既に25年以上が経っているというのに、
彼らのピークはこれから訪れるんじゃないかと思えるほど、
素晴らしい出来のパフォーマンスだったよ。
彼らに対してはいつまでも心に恭敬の意を禁じ得ないね。

 

遠い昔の記憶だからはっきりとは覚えていないけど、
彼らの名が知られるようになったイカ天にはたくさんのバンドが出演していたね。
FLYING KIDS、BEGIN、たま、マルコシアス・バンブ、BLANKEY JET CITYなどの
歴代グランドキングの名前くらいはみんな聞いたことがあるんじゃないかな。
余談だけど、僕のお気に入りは人間椅子やNORMA JEAN、宮尾すすむと日本の社長だったよ。
それとロカビリー調のONE NIGHT STANDSも心に残るバンドだったね。
ふとしたときに彼らの「Trouble Maker」という曲を何度も口ずさんだ記憶があるよ。

 

話を戻そう。
続くHatebreedは、できれば危険を承知で近くで観たいと思っていたアクトだったんだけど、
次のBABYMETALを観るためにはそこを動くことは不可能だったんだ。
だから彼らの激しいパフォーマンスは主にビジョンで堪能したよ。
重さと速さを兼ね備えたリフに熱狂している観客たちの様子はまさに地獄絵図だったね。

 

そしていよいよ次はBABYMETALの出番だ。
会場が大観衆で埋め尽くされている絵は壮大だったよ。
僕は未だにこのサイズの会場を観客で一杯にできる子たちが、
フランクフルトのキャパ700人の会場でプレイしたことを思い出すのが困難なんだ。
18時が近づくと、ついにその時はきた。
生で観るのが3ヶ月ぶりとなるBABYMETALのショーが始まろうとしていた。

 

ステージがライトアップされ、BABYMETALのバックドロップが背後に浮くと、
隣にいたコスプレ姿の女性が懸命にそれを写真に収めようとしていたんだ。
だけど背が低いから背伸びをしてもきちんと撮れていないように僕の目には映った。
だから僕は「撮りましょうか」と言って代わりに写真を撮ってあげたんだ。
それから、せっかく隣なんだからと僕はよりコミュニケーションを図ろうと思って、
「プロ野球の選手で一番守備範囲が広いのは誰だかわかる?」って質問をしたんだ。
もちろん軽いジョークのつもりだよ。
だけどやっぱり日本人には伝わらなかったんだ。
「いろんな意味でそれは元オリックスの谷佳知選手さ」って答えを言っても
彼女はキツネにつままれたような感じでポカーンとした表情をしてたね。
オーマイ……。
僕は眉を大きく八の字にして小さく首を振り続けないわけにはいかなかったよ:(

 

 

 

 

2.

 

セトリ

01. BABYMETAL DEATH
02. ギミチョコ!!
03. いいね!
04. あわだまフィーバー
05. Road of Resistance
06. メギツネ
07. イジメ、ダメ、ゼッタイ

 

まず全体を通しての感想を述べると、彼女たちはとてもうまくやったと断言できるね。
それは中身だけじゃなく、セットリストに対しても言えることだよ。

 

初っ端の「BABYMETAL DEATH」の凶悪なリフと轟音で初見だった人たちの度肝を抜き、
次の「ギミチョコ!!」から「あわだまフィーバー」までは3曲続けてDance Tune Number。
これには観客たちを一気に乗せる狙いがあったんだろうけど、
3曲共にファンとの掛け合いがあったから会場のテンションは一気に上がったよね。
「あわだまフィーバー」でSU-METALが「シンギン!」「唄って!」「もっと!」「いいね!」
と叫んでいたのもファッキンクールだったよ。
彼女たちはそのヘビィさとkawaii要素を持って、序盤から会場を支配することに成功したんだ。
それも圧倒的にね。

 

「激しいモッシュ」と「踊り狂う」という行為は似ているようでまったくの別物さ。
そして「激しいモッシュ」を誘発するメタルライブアクトは無数にいても、
それに「踊り狂う」を付加させることができるのはBABYMETALだけなんだってこと。
終盤の「メギツネ」でそれは一気に狂喜乱舞へと変貌を遂げていったね。
それこそが彼女たちが持つ唯一無二のオリジナリティなんだと思うよ。

 

1曲目から順に話をすると、Holy shit、僕はそれを言うことを避けるわけにはいかない。
これはより大きな会場で酷さが増す傾向にあるんだけど、
BABYMETALのギグは開始直後に必ずと言っていいほどひどい圧縮があるんだ。
それも剥がして前に行こうという圧縮というより、単純に暴れたいという欲望に身を任せた、
他人のことなどお構いなしの激しいモッシュという圧縮さ。
どんなに腕に自信があるカウボーイだってあれを鎮めることはできないね。
そして今回も、「BABYMETAL DEATH」が始まるとすぐに、その異質な行為は起こり、
気が付けば隣にいたコスプレ女性の姿は視界から消えていたんだ。
どこかに流されていったか、ビックリして早々に後方へ避難したか、どちらかだろうね。
あの行為がなくなることは、うーん、残念ながら今後もないだろうとしか言えない。
一度でもそれを経験したことがある人なら身構えることもできるけど、
初めてBABYMETALのライブに参加する人はピットエリアの前方に来ることは得策ではないね。
前には柵があって圧縮エネルギーを分散できないから、間違いなく苦しむことになるからね。
ピットエリアの中団あたりは比較的モッシュも緩くなるし、
こなれた古参メイトたちの指揮によって楽しくモッシュやWOD、サークルモッシュができるから、
できるだけ近くで観たいという欲求は抑えて中団あたりか後方に行くことをお勧めするよ。
もっとも小箱のライブでは、そこまで心配する必要はないし、
少しばかりの圧縮に耐えることができるなら、前の方でも十分に楽しむことができるけどね:)

 

そんなわけで、2曲目の「ギミチョコ!!」までは、うねるような強い圧縮が続いていたけど、
3曲目の「いいね!」が始まる頃にはだいぶ周りも落ち着いてきたんだ。
余裕を持ってその場で振りコピができるほどにね。
そして僕は、そのとき、ある光景を思い出したよ。
同じようにフェスで「いいね!」を披露した半年前のMETROCKのことをね。

 

METROCKでのBABYMETALのライブは、
全体的には今日のようなすさまじい熱気に満ち溢れた素晴らしいものだったんだけど、
1つだけどうしても解せないことがあったんだ。
強い力で無理やり人を押しのけてサークルを形成していく行為もそうだけど、
より大きな問題は、彼らがそれをやった目的にあった。
今でもあれはないよと思っているよ。

 

ふつう、サークルを形成するときは、WODをやるためだったり、
途中にサークルモッシュをやるだろうと思われる曲に限られるんじゃないかな。
今日はやらなかったけど、「Catch me if you can」がその典型だよね。
他の曲でも、より楽しむために、曲の流れの中で自発的に発生していくことだってある。
だけどMETROCKの「いいね!」で、女子供や壮年の人たちを無理やり押しのけて
強引にサークルを作った連中は、まったく別の目的でそれをする必要があったんだ。
信じられないことに、彼らは、自分たちが完コピをするためだけにそれを作ったんだ。
半径5メートル以上はあるサークルのど真ん中で、彼らが縦に並んで前の人の肩に両手を置き、
「現実逃避行~♪」と唄いながら振りコピしている様子を目にしたときには、
あまりの身勝手さに呆れて開いた口がしばらく塞がらなかったよ。
そんなにだだっ広いスペースで気持ちよく完コピをやりたいのなら、
どこか田舎の山奥にでも行ってやればいいのにと思ったね。
だってその方がより「現実逃避」を体感することができるからね!

 

そんな苦々しい過去の情景がふと脳裏に浮かんだけど、
今回はそんな愚行を働くメイトは見当たらないようだった。
もしかしたら反対側のブロックにあの時の連中はいたかもしれないけどね。
実際に会場内をうろついているところは少し前に目にしていたからさ。

 

「あわだまフィーバー」が始まると場内の興奮度はさらに増したよ。
多くの人が頭の上に輪っかを作って踊っている様は壮観だったね。
僕もすごくハイな気分になって、でも外見からそれを取り去ることは出来るはずもなく、
自分が信じられないほど馬鹿になってることにも気付かないくらいライブに没頭し始めたよ。
間奏の重々しいリフはいつ聴いても頭ごとゴリゴリと左右に持っていかれるね。

 

曲が終わり、彼女たちが一旦ステージからハケて次の曲の準備を始めると、
僕たちもあるしきたりの準備を始めなければならなかった。
もちろんそれはWALL OF DEATHさ。
そして女の子たちが旗を持って戻ってきて、地獄を見せる準備は整った。
「Road of Resistance」のイントロが始まると、みんなは絶叫しながら拳を高々と突き上げたのさ。
興奮を抑えきれないといった具合にね。
SU-METALは手でジェスチャーをしたけど、すでに後ろの観客たちは大きく左右に分かれていたね。

 

WALL OF DEATHを仕切っていたのが女性だったのは感慨深かったよ。
Reading Festivalで、サークルの中央で肩車されて目立っていたあの子さ。
一瞬女性は怪我をしたら危ないから止めておいた方がいいんじゃないかって思ったけど、
そんな考えは浅はかなんだってすぐに気づいたよ。
だってWALL OF DEATHを煽っているのが女子高生なんだぜ?
だからWALL OF DEATHを仕切っていたのが女性でもまったく問題はないよ。

 

そして僕はその直後に、ある目的を達成することができたんだ。
それはとても素晴らしい体験だったね!
METROCKでは、サークルピットのど真ん中でエアギターをかましている人がいたんだけど、
それを映像で観たときは自分もやってみたいって思ったんだよね。
いや、むしろやるべきだって思ったんだ。
だからそれを実現できたときは、狂ったビートの影響もあって、
頭の中がイカれちまいそうになったよ。
とてもファンタスティックだったね。
興奮のあまり、思わずサークルの中央で「OMFG!」って絶叫しちゃったよ:)

 

それから曲は進み、背後に目を向けると、
狂ったように輪になって走り続けている多くの人たちを見た。
彼らはみんな笑顔を浮かべて周りの人たちとハイタッチを交わしていたね。
シンガロングでの観客の一体感はただただアメージングだったよ。

 

サビのところになると、興奮は最高潮に達し、
我慢ならなくなった僕は周りの人たちに向かって叫び声をあげたんだ。
「ヘイ! ジャパニーズピーポー! オマエハナベダイスキナベパーリーピーポー!」ってね。
それはとっておきのジョークだった。
それを言えば、いかにシャイな日本人でもきっと大爆笑するはずさって
友人のジェイムズから教えられていたんだ。
だけど残念ながら反応は薄かったね。周りの人たちは少しばかり苦笑しているだけだった。
最後のあがきで「キミハナニパーリーピーポー?」って続けて叫んでみたけど、
彼らは苦笑するばかりでまったくノッてきてはくれなかったよ:(

 

「Road of Resistance」が終わった後の若干の「間」は少し奇妙に感じたね。
時間はまだ少し残っているはずだし、IDZはまだやってないけど、
「Road of Resistance」と続けてやるには、彼女たち3人、もとい、
僕たちにはちょっと難しい状況だったからね。
2曲続けてWODをやるには、少し体力を回復させる時間を必要としていたのさ。
だから「メギツネ」のイントロが流れたときには、よし、これで少し体力を回復できるぞ!
って思ったけど、その願いは脆くもすぐに崩れ去ったってことは言うまでもないね。
だって激しく踊り続けることでひどく疲れさせる曲なんだから。
観客たちが一斉に「ソレッ」といって踊り狂う様はまさにブリリアントだったよ。

 

「イジメ、ダメ、ゼッタイ」の冒頭ムービーが流れると、またWALL OF DEATHの準備さ。
METAL GODのナレーションのところは早速Ozzyの絵に差し替わっていたね。
そしてWALL OF DEATHで突入すると、僕は最後の体力を使い果たしてしまったよ。
ダメジャンプではもう飛べなかった。
ふくらはぎは今にも攣りそうなほどひどく疲弊していたんだ。
だけど周りの献身的なファンはみんな最後までジャンプを続けていたから、
僕もなんとか彼らの動きに合わせて飛ぶ仕草だけはやったよ。
そして満足感と充実感をその場にいた人たちと分かち合うことができたんだ。
「すごく楽しかった」って近くの人に声を掛けられたから、僕はうなずくことで同意した。
「でも短かった」って続けてその人は言ったから、僕はそこでにやりとして、こう答えたんだ。

 

「知ってる? 彼女を困らせてやろうという魂胆で、彼女のパソコンのログインパスワードを
『penis』にしようとした男がいたんだけど、設定しようとした段階で失敗したんだ。
そして彼は怒ったんだ。エラーメッセージを見てね。そこには、
『このパスワードは使用できません。短すぎます』って書かれていたんだ」

 

それは得意のアメリカンジョークの類いだったんだけど、
案の定日本人には伝わらなかった。
聞いた相手は呆け顔をしていたからとても残念だったよ:(

 

 

 

 

3.

 

BABYMETALのライブが終わって後ろに下がるとき、
トマトくんとすれ違ったからハイタッチを交わしたんだけど、
彼は僕が誰だかわかっていない様子だった。
無理もないね。
学校の出席確認でちょくちょく名前を飛ばされることがあった影の薄い僕のことさ、
すぐに覚えてもらえないのには慣れてるよ。

 

続くJane’s Addictionは、座って後ろから眺めるのが精一杯だった。
理由は言うまでもなく、疲れ果てていたからだよ。
絶対に見過ごすことができないOzzyのライブを観るには、それは必要不可欠なことであったんだ。
その時点ではね。
だけどおかげさまで、YOSHIKIがピアノで参加した「Classic Girl」の頃には
だいぶ体力を回復することができたよ。

 

 

 

Ozzy Osbourne & Friendsによるライブは、それはもう圧巻だった。
Black Sabbathじゃないからどうなんだろうという心配の声もあったかもしれないけど、
それはただの杞憂だったね。
そもそもOzzyがよたよたと歩きながら登場しただけでものすごい存在感だった。
Rage Against the MachineのTom MorelloやZakk Wyldeが参加してのショーは最高だった。
個人的には、3曲目の「Bark at the Moon」で、会場全体が一斉に「バカだもん!」って
合唱しているように聞こえたのがハイライトだったかな。
Metallicaの「Through The Never」の「寿司、鳥、風呂、寝ろ!」と並んで鉄板のコールだね。

 

 

 

会場を後にしながら、僕はBABYMETALのライブについて振り返ったよ。
Ozzyが登場するまでは、間違いなく今日はBABYMETALのフェスだった。

 

サウンド面に関していえば、確かにすべてが良かったわけではない。
音響は雷鳴のようにラウドだったものの幾分篭って聴こえ、
ヴォーカルのミックスバランスは低いようにも感じた。

 

しかしBABYMETALのライブは常に素晴らしく、音響面が、
彼女たちが魅せるライブパフォーマンスの質を落とすことにはならない。
BABYMETALがどの程度バンドと言えるのかどうか(僕は神バンドを含めた7人でバンドだと
思っている)は議論の余地があるものの、彼女達はHR/HM界隈において
最もエンターテインするライブアクトの一つとなったことに疑いの余地はないね。

 

SU-METAL、MOA-METAL、YUI-METALによる振りとダンスは常にシャープかつ素晴らしく、
リミッターの外れたエネルギーでステージ上を颯爽と回り続ける。
そしてたった1つの些細な動きもビートやシンクロから外れることはないんだ。
さすがは精密機械産業国日本。そんなことを言ったら彼女たちに叱られちゃうかな:(

 

彼女達のバックでは神バンドが高度な演奏技術を随所で見せ、
ツーバスの猛攻撃を受けた君は、体の内側から拳で殴られているような感覚を抱くだろうね。
神たち4人が強烈なメタルのリフを轟かせると、少なくとも甲高いヴォーカルが始まるまでは、
MetallicaやSLAYERのライブ会場にいるんだって主張しても特に驚きはしない。
神々たちは、複雑なソロをそれぞれに炸裂させては観客を一段上の熱狂へと導いていくんだ。

 

これは極めて複雑なジャンルの融合と著しくキャッチーなメタルの曲を特色とした、
歌とダンスがフル活用された他に類を見ない劇場型スペクタクルなのだ。
前にイギリス人の誰かがそんなことを言っていたけど、その発言は実に的を射ている。

 

彼女達がこのようなライブを見せ続ける事が出来るのであれば、
今後の成功は約束されていると断言しても構わないだろう。
ヘイターは憎み続けるだろうが、しかしそれ以外のみんなはBABYMETALを愛し続ける。

 

日本のBABYMETALのファンは、おそらく世界中で一番献身的で素晴らしいファンだろうね。
そして彼らは、何よりも彼女たちの成功を願っているんだ。
今年はもう終わろうとしているけど、来年の活躍には更なる期待を抱かずにはいられないよ。

 

今日初めてBABYMETALのライブを観た人たちはどんな感想を抱いたのだろう。
メタルフェスだから観客の多くはメタラーなんだろうけど、
それがキャッチーで楽しかったとしても、なんら問題はない。
スペシャルスウィートなヴォーカルの声に脳みそがとろけていっても、
バブルガムポップのメロディに乗せて自然と頭を揺らしても、
そしてアニメのような声の合いの手に思考がマヒしてしまっても、なんら問題はないんだ。
なぜならBABYMETALの「音」はTo Mega Therion(雑音)のようなサウンドではなく、
曲を通して延々と流れてくるものは“本物の”メタルであるんだからね。

 

多くの初見の人の目に留まり、そしてその中の多くの割合で、
観客たちがメイトへの道を歩み始めたとしたら、まあそれは今では
BABYMETALが出演するフェスでは国内外問わずよく見られるありがちな光景ではあるんだけど、
実際にそうなると嬉しい限りだね。
今日も同じように、最初はじっと眺めるようにして見ていた初見の人たちは、
曲が進むにつれ徐々に体を動かし始めると、イジメ、ダメ、ゼッタイのときには
空高くキツネサインを掲げていたね。
METAL RESISTANCEへの参加者を増やすのが目的だったとしたら、
OZZFESTでの彼女たちはそれを十分に果たしたと言えるだろうね。まさに完勝だったよ。

 

今日は会場内の至るところで随分と多くの女性客が散見されたね。
そして40オーバーのオヤジどもはもちろん、子供を含む若い世代の人たちも多かった。
すべてがすべてメイトというわけではないだろうけど、物販ブースの状況も踏まえ、
BABYMETALのファンベースが紛れもなく拡大していることは注目に値するよ。
BABYMETALは、等しく情熱的なファン層を持つ、極めて稀で本当にユニークなグループなんだ。
そしてBABYMETALの影響を受けたメタルキッズたちが今後の新たなメタルシーンを
切り開いていくのだとしたら、これ以上のものってある?
こんな最高なことはないよね。

 

BABYMETALは音楽の世界の多くの他のアクトから本物のサポートを受けているけど、
今日は遂にメタルの帝王からのお墨付きも得た。
来年は間違いなくアイアン・メイデンがヘッドライナーのフェスに出演するだろうね。
だってKOBAMETALは、間違いなく彼らのオマージュTシャツを作りたいと思っているだろうから。
海外フェス初参戦で製作を遠慮したSONISPHEREのときのリベンジを果たしたいはずだよ。

 

もしBABYMETALに少しだけ興味があって、まだライブに足を運んでいないのであれば、
君は君自身で体験するために、BABYMEALを一度観に行かなくてはならない。
そして彼女たちが浮かべる、嘘偽りない笑顔を、心に刻みつける必要がある。
君はきっと幸せな気持ちになるだろう。
だけどそれは彼女たちの幸せでもあるし、僕たちの別の喜びにも繋がるんだ。
その感情の流れのサイクルは、本物のアーティストとファンベースの間にだけ存在するんだ。
だから君はとにかく早くBABYMETALのライブを観に行って
キツネアーミーの一員にならなければならない。
そして空にキツネ様を感じるようにならなければいけないね。

 

帰りの電車に乗っていると、たぶんメイトなんだろうね、
今日のBABYMETALのライブの話をしている2人組の男がいたんだよ。
僕は横でずっと彼らの話に耳を傾けていたんだけど、彼らは急に話を変えたんだ。
男Aがいきなり、下に着ていたギミチョコTシャツを指差しながら、
「洗剤替えたら縮んでしまって着るのが窮屈なんだよ」って愚痴を零し始めたんだ。
男Bは神妙な面持ちで男Aの話を聞いていたけど、
僕はもう我慢ならなくなって、思わずそこで男Aに向かって言ってやったんだ。
「じゃあ、あなた自身もその洗剤で洗ってみたらいいじゃないですか」ってね。
「そうすればまたふつうにTシャツを着れるようになりますよ。ヒャッハー! 梨汁ブシャー!」
僕としては最高のジョークで爆笑ものだったんだけど、
しかしやっぱり日本人には伝わらなかったね。
無視されるどころか、電車を降りるまで2人からずっと怪訝な目で見つめられてしまったよ:(

 

 

 

 

 

人のまねをするな。自己を発見し自己に徹しよう。

デール・カーネギー

 

 

 

※元ネタのサイトはこちらになります。

こちらのサイトは、主に外国人によるBABYMETAL関連のコメントやライブレポート、
CDレビュー、ニュース記事などを翻訳されて毎日トピックを更新しているサイトで、
非常にリアルタイムの情報量が多く、個人的に毎日楽しみに覗いているサイトです。
そして今回のライブレポは、こちらのサイトのシステムを真似たものとなっておりまして、
内容は、「外国人が書いたレポートをBABYMETALIZEの管理人さんが翻訳してトピックにあげた」
といった形式となっております。
従いまして、当該サイトをご存じでなかった方は、いったいのこレポを書いたのは何人だ?
どういうことなのか分からん、など、当方の説明不足により困惑させてしまったかもしれません。
この場を借りてお詫び申し上げます。
また、BABYMETALIZEの管理人さん、勝手に真似してごめんなさい。

 

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